当院の産科について
当院は、あなたの大切な時期を全力でサポートいたします。妊娠の喜び、出産の奇跡、そして新しい生活の始まり、それぞれの瞬間があなたにとっても家族のみなさんにとっても特別なものとなるよう支えます。
妊娠を希望される前から、妊娠前の体のチェックや不妊治療の相談など、私たちは安心できる場所として一緒に歩んでいきます。
「妊娠」から「産後」までの大切な流れを紹介させていただきます。それぞれの時期において、当院での診療をまとめております。どんな小さな疑問や不安も、お気軽にご相談ください。あなたの笑顔と健康を、私たちは心から願っています。
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妊娠初期のケア
妊娠は、新しい命の始まりです。当院では、妊娠へのベストな環境を整えるサポートをしています。
妊娠をご希望されている方や相談がある方は不妊相談や治療も行っておりますので気兼ねなくご相談ください。
妊娠のサインや体調の変化や気になることがあれば、いつでもご相談ください。
妊娠中の健診

定期的な検診は、母体と胎児の健康を確保するための大切なステップです。経過の途中で問題があった場合でも、できるだけ早期に発見し適切な対応をすることで、安心して妊娠・出産を迎えることができます。
ぜひ、検診のご予約をお待ちしております。
妊娠中のライフスタイル

当院では、助産師・看護師による保健指導・相談を行っております。
それぞれの週数に合わせた内容についてお話させていただきながら、妊娠中の悩みなどをご相談いただけます。
出生前診断
妊婦さんは出産までの約10ヶ月、お子さんの育児を考えながら喜びや期待とともに過ごされていると思います。
一方で、胎児に対しての心配や不安を抱えることもあるでしょう。出生前診断はそのような不安を和らげる手助けになるものの1つです。
出生前診断は胎児が生まれつきの内臓の疾患や染色体異常を持っていないかを調べる検査です。近年では様々な技術の向上のため悩ましい結果が出ることもありますが、胎児が重大な疾患を持っている可能性が低いと判定されれば、その後の妊娠生活をより安心して過ごすことができます。前もって知っておくことで、ご家族の心の準備ができたり、生まれてすぐのお子さんの治療の準備もできたりするかと思われます。
出生前診断は全員に行われるものではなく希望のある妊婦さんに行っています。検査の内容は胎児の形態を評価する超音波検査や染色体異常のリスク判定や診断を行う方法が含まれます。当院では検査の内容や精度について十分な説明を受けていただき、ご夫婦にとって最善の検査法をご相談のうえ決定いたします。
| 妊娠10週~16週 | NIPT |
|---|---|
| 妊娠13週〜20週 | 胎児超音波スクリーニング検査 |
| 妊娠15週〜18週 | クアトロ検査 |
| 妊娠16週以降 | 羊水検査 |
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出産について

当院では安心安全を最優先に、お一人お一人の希望や体調に合わせた最適な出産をサポートします。
当院ではソフロロジー出産を推奨しております。出産や陣痛に対して漠然とした不安は誰しもあると思いますが、妊娠中からイメージトレーニング・呼吸法・エクササイズを行っておくことでその不安要素を一つでも少なくし出産に望むことができます。当院では妊婦健診中からソフロロジーのご案内をしております。
また産科医師だけではなく助産師、小児科医師、麻酔科医師、看護師など力強いサポートが常にいることが当院の強みであり、経験豊富な医師・看護師チームで安心安全を提供いたします。
骨盤位や横位といった赤ちゃんの向きの適応や前回の出産が帝王切開だった場合は、安全に出産するために経腟分娩ではなく予定帝王切開を推奨することがあります。他にも赤ちゃんやお母さんの状態が思わしくない場合にも緊急帝王切開となることがありますが、先述したように経験豊富なチームで常に万全の状態で対応できますのでご安心ください。
ソフロロジー出産とは

自然に、安心してお産を迎えるために
~当院の「ソフロロジー出産」という選択肢~
当院では自然分娩の新しい試みとして「ソフロロジー出産」を導入しています。
ソフロロジーは痛みの少ない出産として無痛分娩と混同されることがありますが、その内容は異なります。
多くの産科施設で行われている無痛分娩は主に硬膜外麻酔を使って出産の痛みを軽減させる麻酔分娩であるのに対して、ソフロロジーは麻酔を使用しないので「自然分娩」として妊婦さんをサポートできる有効な出産方法です。
「こわい」や「不安」を、やわらげる
お手伝いを
熊本大学産婦人科の松永昭博士により改良された本邦のソフロロジー式分娩法は、妊婦さんが自己を主体としたイメージトレーニングやエクササイズ、呼吸法に取り組むことでリラックスした状態で出産の臨むことができます。
当院でのソフロロジー出産は、出産に対する不安や恐怖を軽減させることでスムーズな出産を目指すことが可能であり、妊婦さんの精神的ストレスが軽減できます。
さらにソフロロジーの経験が精神の安定をもたらし、育児にも積極的に取り組めるため産後の育児がスムーズとなります。
当院ではソフロロジー主体の自然分娩に加えて、ご希望の方には硬膜外麻酔を主体とした無痛分娩も追加的に選択できます(2025年8月1日再開予定)。
ソフロロジー出産は無痛分娩では取り除くことが困難な出産に対する漠然とした不安や恐怖を軽減することが可能であり、相乗的な効果が期待できます。
ご希望がある場合には担当医師にお尋ねください。
無痛分娩の再開について
無痛分娩は陣痛の痛みを取り除くことで、妊婦さんが安心して出産に臨むための手段です。
陣痛には個人差がありますが、人生最大の痛みと表現されるほどの痛みに耐え忍んで分娩された妊婦さんには心服いたします。しかし欧米では無痛分娩が主流であり、日本でも近年では無痛分娩を行っている施設が増加してきています。当院ではリスクのある妊婦さんの出産を引き受けてきましたが、妊婦さんのニーズを鑑みて無痛分娩を再開することにいたしました。
当院では麻酔科医師の監修のもとで、安全で効果的な無痛分娩を提供いたします。
妊婦さんのリスクを考慮して、現在の主流であり硬膜外麻酔を主体で行いますので、赤ちゃんに影響はなく、お母さんの意識もある状態で出産に臨めます。当院で従来行っていたソフロロジーに無痛分娩を加えることで、多くの妊婦さんが満足できる質の高い出産を提供できると考えています。
2025年8月1日を目安に無痛分娩再開を考えております。ご希望がある場合は妊婦健診の担当医師にお尋ねください。
「ソフロロジー」と「無痛分娩」の違いと共通点
どちらも経腟分娩という自然な出産方法ですが、アプローチの方法が異なります。
どちらかしか行えないのではなく、精神面からのアプローチと物理的なアプローチの併用で
相乗効果も期待できます。


費用について
| 通常分娩 | 約55万円+部屋代 |
|---|---|
| 無痛分娩 | 通常分娩+12万円(うち、東京都の助成対象となる無痛分娩費用の金額最大10万円(要件を満たす方)) |
分娩や正常な赤ちゃんにかかる費用は自費診療になります。
- 料金は、平均的な入院において算出した概算です。分娩時間や多胎(双子以上)出産、入院日数や治療の有無などにより金額は変わりますのでご了承ください。
- 費用の中には、食事代・入院料・出生証明書・正常な赤ちゃんにかかる費用、出産後に必要なもの一式をまとめたお産セットなどが含まれます。
- 帝王切開の出産の場合など、分娩費用が一部保険適応になるケースがあります。
- 「出産育児一時金直接支払制度」をご利用いただけますので、事前に手続きいただければ50万円差し引いた額となります。
里帰り出産

里帰り分娩も積極的に受け入れております。
里帰り分娩をご希望される場合は妊娠20週までに分娩予約の受診、妊娠34週までに里帰りをして頂くことをお願いしております。
出産数・母体搬送受入数
| 年間出産数 | 103件、帝王切開率36% |
|---|---|
| 帝王切開分娩件数 | 37件 |
| 無痛分娩件数 | 0件 ※2018年:12件 (2019年〜2025年7月まで休止) |
| 母体搬送受入数 | 24件 |
産後のケア

産後のケアは、当院がトータルでサポートしています。
体調の回復や育児のはじまりに感じる不安、赤ちゃんのお世話のことまで、幅広くご相談いただけます。
お母さんの体は妊娠中から大きく変化し、授乳や赤ちゃんとの生活の中で思いがけない悩みが出てくることもあります。そんなときは、助産師が丁寧にケアやアドバイスを行い、必要に応じて医師も一緒に対応いたします。
さらに、これらの総合的なサポートに加えて、授乳や育児に特化した「産後ケア入院」もご利用いただけます。安心して子育てを始められるよう、しっかりと寄り添います。
産後ケア入院について
出産後のママたちが直面する「授乳がうまくできない」「赤ちゃんが泣き止まない」といった不安。産後ケア入院は、そんなママと赤ちゃんの笑顔を守るための大切なサポートです。当院では、大学病院ならではの安心感と専門性を活かし、一人ひとりに寄り添った丁寧なケアをご提供しています。
助産師、専門看護師、栄養士など多職種の専門家チームが、授乳や沐浴などの育児基本から、乳房ケア・マッサージ、産後の体調回復のためのサービス、心のサポートまで総合的にサポートします。若年の方、高齢の方、支援が得にくい環境の方など、様々な状況に対応できる体制を整えています。
栄養バランスに配慮した食事の提供や、パートナーへの沐浴指導など、お一人お一人の状態や希望に応じたきめ細やかなプログラムをご用意しました。安心できる環境の中で個別相談ができますので、育児の不安や孤立感を軽減し、あなたらしい子育てのスタートをサポートします。
産後ケアは、新しい命との生活を始めるママにとって、心と身体を整える貴重な時間です。ぜひ私たちにお手伝いさせてください。
対象となる方
原則、産後2ヶ月以内の方。
料金体系
自己負担金45,000円/日。
| 泊数 | 1泊2日 | 2泊3日 | 3泊4日 | 4泊5日 | 5泊6日 | 6泊7日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 利用料 | 90,000円 | 135,000円 | 18,000円 | 225,000円 | 27,000円 | 315,000円 |
- 別途オプションを選択された方は下記の追加料金が発生します。
- 双胎(双子)の場合、+1万円/日の自己負担金が追加されます。
- キャンセルは2日前の15時までにご連絡ください。
オプションサービスについて
- 乳房マッサージ 30分/3,000円
- パートナーとともに沐浴・授乳指導 45分/3,000円
内容:実際に沐浴→ミルクで授乳をやってもらい指導します。
- マッサージ
背中・肩30分/5,000円
全身 60分/10,000円
内容:リンパ浮腫セラピストがリンパマッサージを行います。
- リンパマッサージはお身体の状態によっては、受けられないことがあります。
- パートナーへの沐浴指導は、パートナーに、発熱や咳などの症状があった場合には受けられません。
持ち物について
持ち物
- 助成利用者カード(自費利用の方は不要です)
- 当院診察券(お持ちの方)
- 母子手帳、乳児健康カード
- 健康保険証
- 問診票、生活情報用紙、体温症状チェックシート(お母さん、赤ちゃん)
- 1ヶ月を超えた赤ちゃんは着替え、オムツ
入院セット
- コップ
- 洗顔
- ヘアバンド
- ブラシ櫛
- 480円で購入可能
当院で準備しているもの
- 円座クッション、授乳クッション
- お母さん用ルームウェア
- 1ヶ月未満のベビー服、オムツ(1ヶ月以降の赤ちゃんは持参ください)
- ミルク(ほほえみ、すこやか)
- 哺乳瓶(母乳相談室、母乳実感)(乳首はSSサイズのみ)
- 搾乳機
- ドライヤー
- バスタオル1枚、フェイスタオル2枚
- アメニティー(シャンプー、リンス、歯ブラシ、ティッシュ、ボディーソープ)
- カトラリー(お箸、スプーン、フォーク)
- 冷蔵庫
- 記載のほか必要なものは持参ください
- 使い慣れたものを使用したい場合も別途持参ください
当院で購入できるもの
コンビニが院内にあり必要物品は購入可能
- 生理用ナプキン
- 母乳パット
- おしり拭き
- メイク落とし など
申し込み方法
注意事項
- 原則、病院からの処方ができないので、日頃から服用しているお薬がある場合は、必ずご持参ください。また、管理についてもご自身でお願いします。
- 原則、利用中の医師の診察、医療行為は受けられません(お母さんと赤ちゃん)
- 現在、お母さん・赤ちゃんが感染症を含む何らかの疾患に罹患している、治療している場合は利用できません。現在、特別な治療をしていない場合も、必ず事前に申し込みフォームの備考欄にご記入下さい。
- 入院前に、お母さん・赤ちゃんに発熱を含む何らかの症状があった場合には利用ができません。当日は、必ず後述する症状記載用紙をご持参ください。
- 当院では、産科病棟の病室を利用します。職員の手指衛生、マスク、面会の制限など感染対策を実施していますが、他の入院中の罹児から入所される乳児に罹患するリスクがあります。
- 基本は、母児同室をお願いしています。お母さんだけの利用、赤ちゃんだけの利用はできません。
母児以外の家族の利用はできません。
- ショートステイ(宿泊型)のみのご案内となります。
- ご利用開始日は月曜から金曜日になります。
- お申し込み後、こちらから数日以内にご連絡(平日13:00-15:00)し、確認ができてからご予約が確定します。
- ご利用開始希望の1週間前までに申し込みをお願いします。
- 当院で出産し、継続して産後ケアをご利用したい方は、上記のお手続きは不要です。
担当の助産師にご相談ください。
ただし助成利用の場合は、事前に市役所への申請が必要となります。 -
産後ケアに関するすべてのお問い合わせは、当院代表(03-3480-1151)にお電話いただき、「産婦人科病棟」へおつなぎください。
対応可能時間は 平日の13:00〜15:00 のみとなっております。産後ケアに関する問い合わせであることを初めにお伝えください。
特に以下に該当する場合は、必ずご連絡をお願いいたします。- ご予約のキャンセルをご希望の方
- お申し込み後、5日以上連絡がない場合
お申し込み後のお願い事項
-
下記の問診票、生活情報用紙をご自身でダウンロードし記載の上、ご持参下さい。
-
入院1週間前からお母さんと赤ちゃんの体温・症状チェックのシートをダウンロードし、記載の上、入院時にご持参お願いします。
未記載の場合、追加でPCR検査が必要になる可能性があります。
Q&A
- 上の子を連れて利用はできますか?
- 原則、できません。
- 1日だけの利用はできますか?
- 日帰り利用はしていません。1泊2日からになります。
- 夜間も赤ちゃんを見てもらえますか?
- 原則は、母児同室でお母さんが見ることを基本としているので、長時間の預かりはしていません。短時間での預かりは可能なことがあります。
